勝林寺「有楽椿」 2012年

京都毘沙門堂 勝林寺と申します。
本日は今が見頃の「有楽椿」をご紹介致します。

有楽椿の名は、織田信長の実弟である織田有楽斉長益が茶席の花として愛用したことに由来していますが、京都では有楽椿、それが江戸では太郎冠者の名で呼ばれるようになりました。安土桃山時代(茶人としては千利休が有名)から江戸時代にかけて、将軍家・公家・大名・豪商など上流階級の間に広まった茶の湯の席で重宝されていました。花は12月から4月頃までと早咲きで開花が長く、一重の中輪ラッパ咲きで、淡紅色に紫を帯びた日本にはない色素を持っています。また、子房には蜜毛があり、レンゲソウに似た微香を有しています。葉は、先端が細長い長楕円形で、葉質は固く、端は鋸歯状になっています。

私の好きな花の一つです。

皆様「有楽椿」をお楽しみいただけましたでしょうか?
境内は写真撮影可能ですので是非皆様もお近くまで来られましたらどうぞ写真に収めてください。
もう一本見ごたえのある椿が御座いますので次回をお楽しみに・・・

勝林寺住職 合掌

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勝林寺 「梅」 2012年

京都毘沙門堂 勝林寺と申します。
今朝は雪がちらちらと降っておりました。まだまだ寒さが厳しいです。
さて本日は勝林寺の境内にございます「梅」の花が満開になりましたのでお知らせいたします。梅はバラ科サクラ属の落葉高木です。

アンズの近縁種であり、容易に交雑する。野梅系の果実は小形で果実を利用する豊後系などの品種はアンズとの交雑により大形化している。
実は中国が原産で奈良時代に日本に伝えられたらしいです。 「万葉集」の頃は白梅が平安時代になると紅梅がもてはやされた。
花を観賞するほか、果実を梅干し、梅酒、梅酢、梅醤やジャムなどにして食用できます。また甘露梅やのし梅などの菓子や、梅肉煮などの料理にも用いられる。強い酸味が特徴であり、クエン酸をはじめとする有機酸などを多く含むので健康食品としても販売されています。
中国では紀元前から酸味料として用いられており、塩とともに最古の調味料だとされている。日本語でも使われる良い味加減や調整を意味する単語「塩梅(あんばい)」とは、元々はウメと塩による味付けが美味くいったこと示した言葉です。

バラ科の葉や未成熟の青い果実、核の中の種子には青酸配糖体が含まれ、未熟な種子や腸内細菌の酵素により、シアンを生成する。これが胃酸により有毒性を発揮すると、痙攣や呼吸困難、さらには麻痺状態になって死亡するといわれている。胃酸や胃の消化酵素の分泌だけではシアンの生成は起こらないので、大量の種子をかみ砕いた場合を除いて誤摂取による中毒の危険は限られる。アンズの種子による重症例があるらしいです・・・一方、幼児が青梅の果肉を囓った程度では心配ないとされますが・・・念の為、食べられた場合はお医者さんに必ず診てもらいましょう・・・。
また、梅酒の青い実や梅干しの種の中身などは、アルコールや塩分、熱により酵素が失活し毒性は低下している。
実は・・・HEALING座禅体験にお出ししている梅干も実はこの梅の木の果実から作ってます!

ぜひ皆様もお近くまで来ましたら観にいらしてください。

勝林寺住職 合掌

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勝林寺 雪景色 2012年

京都毘沙門堂 勝林寺と申します。昨晩から雪が降っており朝起きてみますと一面雪景色になっておりました。

吉祥紅葉にも雪が綺麗に積もっております。
こちらは・・・

客殿庭園です。朝はかなり冷えておりましたが沢山の方にHEALING座禅体験に御参加していただきました。皆様誠にありがとうございました。
本日から4月の勝林寺各体験のスケジュールも更新致しましたので御参加お待ちしております。この時期しか味わえない本格的な精進料理「桜華膳」は特におススメですよ。4月7・8・14・15・21・22日の12:30~です。
まだまだ寒い日が続きますが皆様どうかお体ご自愛ください。

勝林寺住職 合掌

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勝林寺 日本水仙と梅

京都毘沙門堂 勝林寺と申します。毎日厳しい寒さが続きます。皆様いかがお過ごしでしょうか?
本日はちょうど今が見頃の水仙を御紹介致します。
スイセン は園芸品種が1万品種以上もあり、年々その品種が増えているらしいです。
原産地は主にスペイン、ポルトガルを中心に地中海沿岸地域、アフリカ北部まで広がり、原種は30種類ほどです。日本においては、ニホンズイセンが古くに中国を経由して渡来したといわれています。分布は、本州以南の比較的暖かい海岸近くで野生化し群生が見られ、越前海岸の群落が有名であり、福井県の県花にもなっています。また水仙は有毒植物で毒成分はリコリンとシュウ酸カルシウムなどらしいです。全草が有毒で、鱗茎に特に毒成分が多い。スイセンの致死量は10g。食中毒症状と接触性皮膚炎症状を起こす。葉がニラととてもよく似ており、ニラと間違えて食べ中毒症状を起こすという事件が時々あります。ニラとの大きな違いは、 葉からの臭いが無い(ニラは葉からニラ独特の強い臭いを放つ)。 鱗茎(球根)がある(ニラは髭(ひげ)根で鱗茎は無い)。の2点です。くれぐれも食べないようにしてください。

水仙の育て方
チューリップやヒヤシンスなどと同様に典型的な球根植物で市販の球根を買って花壇や鉢に植えて育てることができます。一定の寒さに当たらないと開花しない性質をもっています。晩秋に球根が市場に出回るのでそれを植えて育てます。日本水仙だと初春には開花するが、西洋スイセンは4月ごろに開花する。春先には開花株が出回り、それを観賞することもできます。開花後は葉と茎が枯れるまで切らずに置いておくと球根が太ります。チューリップと異なり、子株が育っても親株も残る(チューリップは子株が育つと、親株が衰える)。虫もつかないので育てやすいですよ。


こちらは梅です。大分蕾が膨らんできましたね。毎年この梅で梅干をつくりHEALING坐禅体験でお出ししております。

こちらはオマケです。この時期なると鳩が数匹、毎朝手水鉢の水を飲みにきます・・・可愛いですね・・・

勝林寺住職 合掌

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京の雪景色 其ノ二(南天・梅)

京都毘沙門堂 勝林寺と申します。本日はこの冬一番の寒さになりお庭も雪景色になっておりました。

こちらは南天です。難を転じて福となす。大変縁起の良い木です。南天についての豆知識を御紹介致します。
戦国時代には、武士の鎧びつに南天の葉を収め、出陣の折りには枝を床にさし、勝利を祈りました。正月の掛け軸には水仙と南天を描いた「天仙図」が縁起物として好まれたようです。江戸時代になると、南天はますます縁起木として尊ばれるようになります。江戸の百科事典『和漢三才図会(わかんさんさいずえ)』には、「南天を庭に植えれば火災を避けられる。とても効き目がある(現代語訳)」という記述があります。江戸時代にはどこの家にも南天が「火災よけ」として植えられるようになり、さらには「悪魔よけ」として玄関前にも植えられるようになりました。そして、初節句や七五三など、お祝い事に南天の葉を添えて食べるお赤飯。赤い色は厄除けの力があると信じられ、江戸後期から慶事に用いるようになりました。当時は病気が全快した時には「難を転じて」助かった幸運の印として南天の葉を表向きに添え、逆の場合は葉を裏向きにして不幸にならないようにと願いました。
今もお祝い時にこの習慣が続いているのは、厄よけだけが理由ではありません。南天の葉には「ナンニジン」という成分が含まれており、お赤飯の熱と水分により「チアン水素」を発生させます。このチアン水素にお赤飯の腐敗を抑える作用があるのです。お赤飯に南天の葉。先人の知恵がつまった日本ならではの美しい習慣ですね。お寺は庭植えですが、庭植えでは、「シロミナンテン」「フジナンテン」などが多いです。
鉢植えでも十分に楽しめます。鉢植えでも楽しめる南天の種類は次のようなものがあります。
「キンシナンテン」葉が細く、丈が低く、生長が遅い。多数の園芸品種がある。
「イカダナンテン」葉柄が組みあわさって筏(いかだ)状になる。
「オリヅルナンテ」葉柄部や葉片が紙の折り鶴のように屈曲する。
「ゴシキナンテン」紅葉時の色彩が変化に富んでいる。 などがあります。
そしてこちらは・・・

梅です。蕾ができております。来月頃には綺麗に咲くのではないでしょうか?また咲きましたら御紹介致します。
最近、風邪も流行っておりますので皆様体調管理にはお気をつけ下さい。

勝林寺住職 合掌

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