京都毘沙門堂 勝林寺と申します。
今回はムクゲを御紹介いたします。
ムクゲはアオイ科フヨウ属の植物で同じ属の仲間にはアメリカフヨウ、フヨウ、ハイビスカスなどが知られています。
花の少ないこの時期に咲く貴重な花の1つです。
原産国は中国であり韓国の国花としても知られており日本では平安時代にはすでに栽培されていたみたいです。
朝顔と同じで朝方開花した花は夕方にはしぼんでしまう「一日花」で 「槿花一朝(きんかいっちょう)の夢」 (人の世ははかない、の意)に例えられていますが 次々に別の花が咲くため長く咲いてるように見えます。
大変強い木で枝を切って地面に刺しておくと(挿木)つきます。
また生薬にも用いられる事があるそうです。樹皮を乾燥したものは木槿皮(もくきんぴ)、槿皮(チンピ)という生薬であり抗菌作用があり胃腸薬や水虫など皮膚炎の薬に配合されるらしいです。花を乾燥したものは木槿花(もくきんか)、槿花(チンファ)という生薬で、皮膚炎、胃腸炎、下痢止め等に用いられるとか・・・。根が横に広がらないため、比較的狭い場所に植えることができます。刈り込みにも強く耐寒性もありますので容易に栽培ができます。
皆様も育ててみてはいかがでしょうか?
勝林寺住職 合掌