毘沙門天

京都毘沙門堂 勝林寺と申します。
今回は勝林寺の秘仏でもある毘沙門天についてお書きいたします。
毘沙門天はサンスクリット語では、「ビシュラバナ」と表記し、この音写が「ビシャモン」です。
言葉としては「全てを聞く」という意味を表し別名「多聞天」とも云います。
古来よりインドで信仰されてきた財宝の神であり仏教では四天王の一人に数えられ、須弥山(しゅみせん)の中腹に住み、配下の鬼神、夜叉、羅刹を率いて北方守護を司る。
四天王の一人として祀られる場合は「多聞天」独尊で祀られる時に限り「毘沙門天」と名前が変わります。
毘沙門天は、寅の年、寅の月、虎の日に現れたとされています。縁日は、寅の日。
寅年の守り神(仏)でもあります。
また、毘沙門天のお使いは、ムカデとされています。 (中国ではネズミ)毘沙門天は古来、黄金に関わる人々によって信仰されたと云われ、無数に掘られた鉱山孔がムカデの形状に似ていた事から、これを毘沙門天のお使いにしたと云われています。
現在は七福神の内の一人ともされており、特に財運、勝負運、にご利益があると云われています。
日本では古来より戦神としての信仰もあります。
戦国時代の上杉謙信のお話は有名ですね。(自らを毘沙門天の生まれ変わりとし軍旗に「毘」と記し、毘沙門天は戦神としても有名です。)
当寺の毘沙門天は東福寺の仏殿の天井裏に秘かに安置されておりました。
(仏像の年代は平安時代10世紀まで遡ると云われています。)
後に江戸時代の中興開山「独秀令岱」和尚様が霊告により見つけられ現在に祀られるに到ります。
寺伝によりますと平安時代に活躍した大仏師「定朝」作と伝わります。

御真言は臨済宗では「オン・ベイ・シラマンダヤ・ソワカ」

勝林寺住職 合掌

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