京の雪景色 其ノ二(南天・梅)

京都毘沙門堂 勝林寺と申します。本日はこの冬一番の寒さになりお庭も雪景色になっておりました。

こちらは南天です。難を転じて福となす。大変縁起の良い木です。南天についての豆知識を御紹介致します。
戦国時代には、武士の鎧びつに南天の葉を収め、出陣の折りには枝を床にさし、勝利を祈りました。正月の掛け軸には水仙と南天を描いた「天仙図」が縁起物として好まれたようです。江戸時代になると、南天はますます縁起木として尊ばれるようになります。江戸の百科事典『和漢三才図会(わかんさんさいずえ)』には、「南天を庭に植えれば火災を避けられる。とても効き目がある(現代語訳)」という記述があります。江戸時代にはどこの家にも南天が「火災よけ」として植えられるようになり、さらには「悪魔よけ」として玄関前にも植えられるようになりました。そして、初節句や七五三など、お祝い事に南天の葉を添えて食べるお赤飯。赤い色は厄除けの力があると信じられ、江戸後期から慶事に用いるようになりました。当時は病気が全快した時には「難を転じて」助かった幸運の印として南天の葉を表向きに添え、逆の場合は葉を裏向きにして不幸にならないようにと願いました。
今もお祝い時にこの習慣が続いているのは、厄よけだけが理由ではありません。南天の葉には「ナンニジン」という成分が含まれており、お赤飯の熱と水分により「チアン水素」を発生させます。このチアン水素にお赤飯の腐敗を抑える作用があるのです。お赤飯に南天の葉。先人の知恵がつまった日本ならではの美しい習慣ですね。お寺は庭植えですが、庭植えでは、「シロミナンテン」「フジナンテン」などが多いです。
鉢植えでも十分に楽しめます。鉢植えでも楽しめる南天の種類は次のようなものがあります。
「キンシナンテン」葉が細く、丈が低く、生長が遅い。多数の園芸品種がある。
「イカダナンテン」葉柄が組みあわさって筏(いかだ)状になる。
「オリヅルナンテ」葉柄部や葉片が紙の折り鶴のように屈曲する。
「ゴシキナンテン」紅葉時の色彩が変化に富んでいる。 などがあります。
そしてこちらは・・・

梅です。蕾ができております。来月頃には綺麗に咲くのではないでしょうか?また咲きましたら御紹介致します。
最近、風邪も流行っておりますので皆様体調管理にはお気をつけ下さい。

勝林寺住職 合掌

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京の雪景色 其ノ二(南天・梅) への2件のコメント

  1. 匿名 より:

    こんにちわ。
    1月22日(日)に座禅体験と写経体験に
    参加させていただいた者です。
    半日、お世話になりました。
    当日は、お天気も良かったので 雪景色ではなかったのですが、
    非常に心が落ち着いて、良い体験をさせていただきました。
    家でも、座禅をしようと思っています。
    勝林寺さんの四季を見てみたいので、
    また参拝にお邪魔させていただこうと思っておりますので
    よろしくお願い致します。
    まだまだ寒い日が続きますが、お体大事になさってください。
    ありがとうございました。

  2. shourinji より:

    京都毘沙門堂 勝林寺と申します。先般は坐禅体験・写経体験に御参加下さいまして誠に有難うございました。是非これからも坐禅を続けていただきたいと思います。春には大きな「山桜」が綺麗に咲きますので是非お待ちしております。
    春には限定体験もご用意しております。またお会いできるのを楽しみにしております。

    勝林寺住職 合掌

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